いっしょに楽習会~自然を『体感』しよう!
第2回 宇宙に「さわる」 ワークショップ!
みんなで工夫、立体宇宙模型キットの開発をしよう!?
宇宙の話を聞いて、その内容をおうちに持ち帰って誰かに伝えることができるよう、サイエンスグッズをみんなで‘創る‘ワークショップ。
触常者と見常者でグループになり、みんなの工夫で創ります。
【話題提供】 高橋淳さん
(茨城県立高等学校教諭 専門分野は天文教育)
触常者(ブラインドの方)を含め7名の参加で行いました。
宇宙の素晴らしさをいろんな人と分かち合いたいと活動してきた高橋さん。
これまでも、天体の写真をみてちぎり絵で表す「宇宙ちぎり絵」を親子で楽しんでもらうWSなどをしてきたそうです。
どんな方法だったらブラインドの方とも宇宙の楽しみを「さわって」共有できるか、実践してみるのが今日のWS。模型の材料一式を封筒にいれたものを一つずつお渡しし、手で確認。
講師の高橋さんのお話を聞きながら&4つの模型を「目を使わない」で作りながら、WSは進みました。
宇宙の誕生でできたガスがまざりあい、
ガスの濃い所が星の元となる「グロビュール」になり、
そのなかから星の赤ちゃん(原始星)ができ、
ガスをまとったままだんだん小さくだんだん高温になり星ができる・・・
この4つの段階を、
ガスはふわふわのフェルト、
グロビュールは毛糸片、
原始星は丸めた脱脂綿、
成長した星は手芸用の発泡の丸い玉で表現。
写真:2種類のガスをあらわす2色のふわふわのフェルトをまぜる参加者
写真:完成したものをさわりながら高橋さんからさらに詳しいお話を聞きます。
ここで毛糸片(と脱脂綿)が4つだった理由が・・・大きな4つの若い星がみえるオリオン大星雲がモデルなのだそうです。
写真:写真を示して話す高橋さんと、点字版をみながら話を聞く触常者。
「この写真のように・・・」の説明の時にはマルチモーダル図書
「ホシオくん天文台へゆく」
高橋淳 ・ 嶺重慎 /著、坂井治 /絵
http://www.d-kobo.jp/16_159.html
墨字版、点図版が大活躍。
天体写真を共有できるのが嬉しい!
写真:テーブル中央に川のように並べた星たちと、後ろに参加者のみなさん
みんながつくった「成長した星」をならべて「散開星団すばる」に、そして成長途中のものも全部ならべると・・・天の川になりました!
次に、宇宙のお話を聞いた後で自由な発想で‘宇宙‘を‘創り‘ました。
写真3枚:紙の紐、さまざまな毛糸、ふわふわのフェルト、ビーズ糸などなど使い熱心に作る参加者のみなさん
真剣な顔でとりくみはじめて思ったモノが形になってきて笑顔に。
わいわいいいながらできたのは・・・
写真:渦巻きのガス(フェルト)をまとった双子星、さまざまな手ざわりの糸をまいた丸い星、何かの軌跡を示すような紙の紐のつながりのあるものなど。
ガスをまとって極部分から何かが噴出しているようなものは高橋さん作。
どれも素晴らしい~!
一人一人、どんな思いでつくったのかを発表しながら、みて、さわって、味わいあいました。
写真:解説する高橋さんと、作品をさわりながら話を聞く参加者の一人。
触常者のTさんの発想でできたものは、実は実在するんだそう!
(星からガスが出ている先にブラックホールがある)
他にも実在の天体を思いださせるような作品たちから
「宇宙戦艦ヤマト」の話題でも盛り上がりながら、
宇宙を旅するような時間となりました。
最後に高橋さんの奥様ご考案の「土星」をみんなでつくりました。
写真:スチロールの球体の赤道上にまち針をさし、まち針の頭の部分を、ドーナツ状の薄いスポンジシートではさんでボンドでとめる。これで本当に環に囲まれた球体が浮いているような状態に。作成中の参加者のみなさんの様子。
感想
星は丸か土星のようなものしかないとおもっていた。
自分が作ったモノが実際にあると知れたのが面白かった。
Fさん 手を動かしながらどんどん形になっていくのが面白かった。
イメージしたモノが立体にできるのが新鮮でとても楽しかった。
Tさん
宇宙が好きで写真はよく見ていたが、立体ははじめて。
難しかったがとても楽しかった。
Aさん
宇宙を「体験」しているような気がした。創造主、巨人にでも
なったような感じもした。
Iさん
お話だけ聞いてもよくわからなかった知識が、
つくってみることでとてもよく分かった。
高橋さん
作ってみる事でみなさんの頭の中が外に現れて、
それを共有できるのがとてもよかった。
一人ではなく何人かで共有できることがより楽しいし、
‘天の川‘も何人か居ることで可能になった。
高橋さん、素晴らしい時間を有難うございました!
追伸:
「目を使わない」体験をした見常者から
「モノがどこかにいってしまうので、箱のふたなど‘自分の枠‘があるとよかった」
との意見がありました。
このことについて触常者のTさんと話したところ、
「自分は、一緒に入っていたビニールの袋の上に置くようにしていた」とのこと。
触常者の方は、その場にあるもので、自分が後からでも分かる手がかりを準備しながら進めていたのだという「違い」を、思い知りました。
つくば市民大学のブログに、参加してくれたスタッフさんの記録があります。
つくば市民大学ブログ
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