2010、2/6(土)
バリアフリーは楽しみながら
~バリアフリーマリーナができちゃったのは~
土浦・霞ヶ浦湖畔にあるラクスマリーナ
の秋元昭臣さんのお話を伺いました。
仕組みがさわってわかるよう作られた精巧な
アクセスディンギーの模型や、マリーナの地図を
さわってわかるようにした触知図等、実物もたくさん
持参くださいました。
マリーナってどんなところ?ヨットって何?など
マリーナやマリンスポーツの基本的なところから親切に
説明がありました。
ご自身も中学の時からご家族でヨットで霞ヶ浦を
楽しんでいた土浦出身の秋元さん。
「この楽しさをみんなに分けてあげたい!」
の思いで、いろんな人と一緒に楽しめるマリーナに、
と活動しているそうです。
艪櫂(ろかい)船を集めて、船の保存と、
定年後の方たち(老)を中心に、漕ぎ(low)手を
増やして楽しもう、ということで
「ローイングクラブ」を構想している、との
楽しみなお話もありました。
マリーナのバリアフリーについて
片麻痺になられたヨットオーナーさんや、
車イスユーザーのヨットオーナーさんが必要なものを
一緒に作ったのがマリーナのバリアフリーの始まり。
また、バリアフリーを進めていた土浦京成ホテルでの経験、
ホテルを利用する障害のある方のマリーナ利用含めて
ホテルとマリーナ一体となってのバリアフリーを目指した、
とのお話でした。
当事者の方を講師にした社員研修を行ったり、
施設の改修についても、当事者の方に積極的に
関わってもらったそうです。
当事者の方にどんどん意見を聞く
⇒できるところから改修を実行する(結果を返す)
⇒来てもらって再評価、意見を聞く
⇒その意見を取り入れて次の改修に生かす
・・・
これを繰り返すことでどんどんより良いものが
出来上がっていく、のが「スパイラル手法」。
「みんな」ではなく、ある一人と付き合ってみて、
その人のためにはどうか?どうなっていればいいか?を
繰り返し考え、意見を聞く・・・その人数を少しずつ
増やして「みんな」が使いやすいものにしていく、との
これまでの経験からのお話には、昨年12月に行った
『インクルーシブデザインwsについて』の中の話との
共通点に驚きました。
自分が知ったことは出し惜しみしない、
誰もが使いやすい施設のためだから、
自分の経験談を出すことでそれよりもっともっと
よりよいものにしてくれればいい、とのお話には
『太っ腹』・・・いや『心が広いなぁ』と思いました。
マリンスポーツのバリアフリーについて
誰でも乗れるヨットがないかな?と相談した女性(全盲)の
紹介でアクセスディンギー
(universal design consortium UDの事例と動向ページ)
をしり、日本へ導入した「SAILABILITY JAPAN:
の活動に参加してまわり、土浦でも購入。
ヨットの模型や操作方法の点訳、また駅からマリーナまでの
道のりを言葉で説明したナビを作ったりし、
ブラインドの方対象の講習を行ったことも。
ハンモックシートで安定しやすいが、座位の取れない方には
かえって難しいことがやってくる中でわかり、
座位を固定できるイスを作った、とのことでした。
遊覧船のホワイトアイリス号への乗船も、試行錯誤しながら
今のように車イスに乗ったまま乗船できるスロープを
作ったそうです。
レジュメの最後に
「多くの専門家の意見と当事者の意見を取り入れながら
改修、改造をしました。でも、まだまだ未熟です」
とありました。
なんて真摯な姿勢。
これからまだまだ進化しそうなマリーナが楽しみです。
秋元さんからの情報提供
障害のある方の旅行・外出支援
NPO日本トラベルヘルパー協会
いろんな人との旅行の実現について学ぶ
もっとやさしい旅への勉強会
緊急の時に周りの人に伝える黄色いハンカチ
黄色いハンカチ推進本部
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