2009年2月4日水曜日

季刊ユニバーサルデザイン29号にWS記事

季刊ユニバーサルデザイン29号
http://www.universal-design.co.jp/magazine/
p11掲載、UDニュース

に11月15日に行った、広瀬浩二郎さんのワークショップの
事が掲載になりました。

UD29号、重要な課題、『移動を支える』がテーマ。
情報満載の雑誌です。ぜひ、本、手にとってご覧下さい。

以下、記事文、転載させていただきます。

「バリアフリーミーティングinつくば
手さぐり、手ざわり、そして手ごたえ
”つるつるとしなやかに、ざらざらとしたたかに”生きるために

視覚情報に情報収集の多くを頼る現代の生活では、視覚に障害のある人は、
手助けのいる弱者と考えられることが多い。しかし、いったん何も見えない暗闇に
身をおいて、身の周りを手さぐりしてみると、自分こそが何もわからない弱者で
あることを思い知らされる。
問題は個人の身体的能力ではなく、われわれを取り巻く環境にあるのではないか……。

 昨年11月15日(土)、茨城県つくば市の筑波学院大学において、視覚を
使わない人たちの「さわる世界」を体験するワークショップ
「手さぐり、手ざわり、そして手ごたえ」(主催:つくばバリアフリー学習会)が開催された。
講師を務めたのは、広瀬浩二郎さん。
広瀬さんは、2006年に国立民族学博物館で開催された「さわる文字さわる世界」展
を 企画した自称「座頭市流フィールドワーカー」。さわって知る「触文化」の豊かな
世界を 発信する研究者だ。

 広瀬さんは、視覚を使わない人たちが生きる世界の豊かさを「3こう(考・交・耕)」と
表現する。見えないことをマイナスととらえるのでは、なく、みえないからこそ、
手で触ってじっくり考え、お互いに話し合い、自分の中に眠っている感覚に
気づくことで、 新たな世界が発見できるのだ。  

ワークショップでは、広瀬さんのナビゲートのもと参加者は、暗闇でさまざまなものを
手でさわり、それが何なのかを考える。目で見ればすぐにわかるキリンの置物も、
実際にさわった参加者の答えは、「骨の化石」「流木」「動物の角」などさまざま。
また、世界各国の民族楽器をさわるコーナーでは、視覚が使えないぶん、
手と耳に自分の神経が集中していくのが実感できる。実際に手でさわるからこそ、
わかってくる「触文化」の魅力に一端を体験できた1日だった。」

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